頚椎症とは?

頚椎症は椎間関節の関節症性変化に起因する

椎間板の退行変性やルシュカ関節及び椎間関節の関節症性変化に起因する疼痛や障害の起こった状態を頚椎症と呼ぶ。

原因と発生メカニズム

頚椎症の発生メカニズム

椎間板の変性が進行するとともに、椎間板腔が狭くなったり、椎体付近の骨棘形成、椎間関節の変性、頸椎の配列異常が生じる。その結果、椎間孔や脊柱管の狭窄による神経症状を引き起こすことがあり、そのような病態は頚椎症性神経根症、頚椎症性脊髄症と診断される。

症状

頚椎症の症状

症状は頸部から肩背部にかけての疼痛と頸椎の可動域制限。疼痛は神経根後枝、椎間板、椎間関節に起因していると考えられる。神経根症状として、上肢の放散痛、しびれ、障害された神経根と一致する知覚異常、筋力低下、腱反射の減弱や消失。脊髄症状として、巧緻運動障害(両手のしびれに加え、箸が使いにくい、字が下手になった、ボタンが留めにくいなど、細かな作業ができにくくなる)、痙性四肢麻痺、膀胱直腸障害がみられる。

青森市さいとう整骨院の治療法

頚椎症の治療法

■整形外科の受診が必要となる場合
①エコー(画像診断装置)で骨折、脱臼の疑いがある場合
②ジャクソンテスト、スパーリングテスト、肩引き下げテストによって疼痛が再現、増強される場合
③明らかな巧緻運動障害、痙性四肢麻痺、膀胱直腸障害がみられる場合。

■治療法
X線で骨折等の所見、脊髄性の頚椎症を除外した上で、筋緊張緩和や鎮痛を目的としておこなう。
まずエコー(画像診断装置)で患部の状態を確認後、座位で頸部の疼痛誘発可動域と疼痛部、しびれ部の確認。次に頭の重みを免荷した背臥位や側臥位で同様な動作を行わせ患部の確認をする。そして疼痛部に超音波治療と干渉波治療、筋緊張緩和のためにマッサージを施します。治療後に患者様を背臥位で頸部を下から持ち上げるように触診して筋緊張やしびれが緩和されていれば終了です。

■症例 

頚椎症の症例


大学3年 男性
職種:バレーボール(C4/5の狭小)
診断名:頚椎症性神経根症
主訴:頸背痛と肩を上げづらい。
現病歴:試合が近づきいつもより練習量が増えてきた。特に誘因がないが徐々に肩の可動域が低下した。スパイクをしたボールが飛ばなくなってきた。頸背痛はあるがしびれはない。整形外科のレントゲンでC4/5の狭小が指摘された。現在は練習に参加していない。これ以上状態を悪化させないようにしたいとのことでさいとう整骨院を受診した。
初診時の陽性所見:頸部後屈、右側屈すると頚痛と右肩に痛みが増強。スパークリング、ジャクソンテスト陽性。右肩関節外転筋力低下、右上腕二頭筋腱反射やや減弱していた。
<治療の経過>
右C4/5頸椎間に超音波、干渉波を行う。筋緊張はマッサージで緩和させ、筋力低下には筋力を促通させるハイボルテージを施した。週2回の電気治療と肩関節外転・外旋筋力強化のためのトレーニング動画を配信。2週間後にはスパイクが強く打ち込めるようになり、頸部の後屈時痛も緩和した。3週間後には筋力低下も改善され、通常メニューの練習に参加できるようになった。
初診一ヶ月後は運動痛、神経痛、しびれが消失し、明らかな筋力低下、知覚麻痺、深部腱反射の低下もないため治療終了としたが、また今後再発するようであればすぐに来院していただくように促した。

頚椎症でお困りの方は「青森市さいとう整骨院へご相談下さい」