私達が自由に運動するためにはあらゆる関節が動かなければなりません。そしてその関節を動かすためには筋肉が必要になります。骨と骨をつないでいる関節は、関節包という袋に包まれ、中には軟骨や関節液とよばれる潤滑剤が入っており、関節のスムーズな動きを助けています。また、関節包の外側には靱帯という組織があり、それが骨と骨とをしっかりつなぎ、安定した運動ができるよう支えています。スポーツや日常生活で不安定な体勢を強いられ関節に負担をかけることで靭帯を損傷することを『捻挫』と呼んでいます。足首が最も多いですが、指など体のあらゆる関節で『捻挫』は起こります。
スポーツの怪我で多い捻挫ですが受傷したら病院or整骨院どちらを受診するべきでしょうか?病院と整骨院のメリット・デメリット解説します。
■病院(整形外科)受診
メリット
・レントゲン・MRI検査で患部の状態を把握できる
・湿布を処方できる
・痛み止めの注射や飲み薬を処方できる
・健康保険を使用して適切な治療を受けられる
デメリット
・診療時間が短い
・待ち時間が長い
■整骨院受診
メリット
・エコー検査で患部の状態を把握できる
・健康保険を使用して適切な治療を受けられる
・繰り返し捻挫しないようにリハビリ指導をおこなう
・超音波や電気治療を受けられる
・テーピング固定が受けられる
・待ち時間がない
・診療時間が長い
・親切・丁寧に問診から治療までおこなう
・湿布を処方できる
デメリット
・痛み止めの注射や飲み薬を処方できない
このようにどちらも一長一短でメリット・デメリットがあります💦
したがって皆様の生活環境や患部の状態を照らし合わせて、受け入れ機関を選択してみてはいかがでしょうか?
捻挫(ねんざ)したらこの4ステップをおこないましょう!覚えておくと便利ですよ~
R=REST(安静)
患部をあまり動かさず、なるべく安静に。ここで無理に動くと傷口がさらに広がるため回復に時間がかかります。
※これをおこなわないと捻挫がなかなか治らない原因になりますので要注意!!
I=ICE(冷やす)
患部を氷や冷水などで冷やします。
15分程度冷やして感覚が鈍くなってきたら、一度冷やすのを中止します。そして感覚が戻ったらまた冷やします。これを1日朝・昼・晩で3回ずつおこないます。
※凍傷にならないように注意!!
C=COMPRESSION(圧迫)
患部の腫れを抑えるために包帯固定やテーピングをします。
ただし、あまり強く圧迫は患部の循環が悪くなる為、自分で行う場合には数時間事に巻き替えましょう。
E=ELEVATION(挙上)
心臓より高い位置に患部を挙げて出血を抑えます
手であれば三角巾を用いたり、足であればクッションなどの上に足を乗せておくといいです。
重度の捻挫の場合は「RICE」をおこなっているのに、痛みが引かないケースがあります。このような症状がある場合は骨折を疑います
・歩行が困難な状態が2~5日継続する
・つま先立ちできない
・微熱が続く
・安静にしていても脈を打つように痛む
・患部付近に水ぶくれができる
・過度の腫れ、内出血
上記の状態は「靭帯(じんたい)損傷」「骨折」などの可能性があります。
早急に整形外科や整骨院を受診して下さい。
放置すると後遺症のリスクも…
必要な治療を受けないままでいると、関節の不安定さが残ってしまい、捻挫を繰り返す後遺症が残るケースがほとんどです。自分のケガの程度が軽度~重度のどれか判断できない場合は、迷わず最寄りの整形外科や整骨院を受診してくださいね!!
捻挫の好発部位No1は足関節になりますので、今回は足関節捻挫の正しい治しかたをお伝えします。
皆様のご参考にしていただければ幸いです。
まず、足関節捻挫は内反捻挫と外反捻挫に分けられ、その中でも80%を占める割合で生じるのが内反捻挫です。
内反捻挫で損傷される靭帯のベスト3は、No1が前距腓靭帯、No2が後距腓靭帯、No3が踵腓靭帯になります。
さらに上記の靭帯で制御できない程度の強い負荷が加わると、剥離骨折や裂離骨折を併発します。
【骨折を伴わない捻挫の正しい治し方】
Step1
RICE処置と固定➔靭帯にかかるストレスの軽減、腫れや内出血の抑制のためにテーピング及び包帯で固定します。
Step2
電気治療・超音波治療・マッサージ➔組織の早期回復のため
Step3
リハビリ➔日常生活やスポーツができるように現場復帰をはかります
整形外科のレントゲン検査で異常なしと診断されたものの、痛みが引かないケースがあります。
このような場合は電気治療や超音波治療ができる整骨院がおすすめ。整形外科のレントゲン検査で異常なしのケガに関しては整骨院をご利用下さい。
【捻挫がなかなか治らない原因ランキング】
No1 関節の固定方法が正しくないor固定力が弱かった
No2 整形外科でレントゲン検査と湿布の処方のみで固定されなかった
No3 患部を安静にせず練習をしている
No4 適切な治療をしていない
No5 適切なリハビリをしていない
捻挫の部位別ランキングをさいとう整骨院で調査してみました。
やはり足関節捻挫が堂々の第1位となりました。
第1位 足関節捻挫
第2位 手指関節捻挫
第3位 足趾関節捻挫
第3位 手関節捻挫
第4位 腰椎捻挫
第5位 頸椎捻挫
第6位 肩関節捻挫
捻挫を早期に治すにはどのようにしたらいいのでしょう?4ステップで説明していきます。
■Step1
受傷➔3~5日は炎症期が続きます。この時期は患部の熱感、腫脹、疼痛があるので運動を中止させます。
※ただし、患部に負担がかからない運動はしても大丈夫です。
治療は患部の固定とアイシング、超音波、ハイボルテージ(高周波)がとても効果があります。
■Step2
受傷後6日経過➔固定の強度を少し緩和させ、関節可動域を改善させるためにマッサージや超音波、EMS(筋緊張緩和)をおこないます。
■Step3
受傷後10日経過➔固定を外し段階的にリハビリを開始します。
この期間でも痛みがある場合は治療も併用します。
■Step4
受傷後15~20日経過➔スポーツ現場や職場で普通に活躍できるようになります。
~まとめ~
捻挫を早期に治すために適切な固定による患部の安静と、損傷組織の活性化のために各種物理療法や可動域改善のためのマッサージ、再発させないためのリハビリをおこなうことが重要となります。
さいとう整骨院はこの4つのStepをトータルサポートします!!
「自然に治ると思った」「忙しくて治療できなかった」などの理由で、捻挫をした後に適切な治療をしなかった患者様が多々来院されます。このような患者様にみられる症状は「歩けるけど痛い」です。これは靭帯がしっかり修復していない、リハビリが不十分なケースに多く見られます。この場合は靭帯周辺の筋肉の協調性を鍛えるしかありません。このような症状がある方は、ぜひさいとう整骨院まで御相談下さいね!!
捻挫が完治する期間はリハビリも含めると受傷から20日前後が一般的です。
もしかして足首の捻挫かな?
そんなあなたにセルフチェック!!
・くるぶし付近が腫れる、痛い、熱がある
・つまさき立ちできない
・正座できない
・体重をかけると痛い
・足首が不安定
・内出血がでてきた
セルフチェックで2つ以上当てはまれば、足関節の捻挫の可能性があるので医療機関を受診しましょう。