「打ち身」とは壁に足の小指をぶつけた、バスケットのゲーム中に相手の選手とぶつかり床に転んでお尻を打った、など体を何かにぶつけたり打ったりしてできたケガのことです。ちなみに打ち身と「打撲」は同じ意味合いです。特徴はラグビー、サッカー、バスケット、柔道、格闘技など「コンタクトスポーツ」や、階段から落ちた、道路で転倒した、自転車に乗っていて車とぶつかった、など日常生活でもひろく診られるケガの1つです。
ケガの特徴は、皮膚・筋肉・血管など骨を除く部分に炎症がおき、外見上は「内出血(あざの出現)」「腫れ」を確認することができます(出血を伴うキズになることもあります)。
また、打ったところを手で触れると「熱感」があり、何もしなければ痛くなくても、手で押されると「痛み(圧痛)」を感じることがあります。
一般的に軽度の打ち身であれば、湿布と固定で1週間から2週間で完治するといわれています。重症になると筋肉や靭帯の繊維が切れる「挫傷」になっているかもしれませんし、打ち身の部位が関節であれば骨挫傷となり完治までに数カ月かかることもあります。
ケガの症状をなるべく軽度にしたい!そう思ったら応急処置を正しく行うことをお勧めいたします!
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打ち身の早期回復・重症化の防止は初期の対処が重要になってきます。
まずは基本の「RICE」で応急処置をします。ケガをしたら、ケガをしている人がいたら、安全を確保(場所の移動など)します。
R・・・体を休めます。
I・・・打ったところを冷やします。15~20分冷やす➔患部の感覚がなくなってきたら外す、を数回(24~72時間)繰り返します。氷嚢などを使いますが冷やしすぎないように注意しましょう。皮膚にキズなどの変形があるとき、冷却剤は使用しないでください。
C・・・内出血や筋組織の炎症を防ぐために圧迫しながら固定します。
氷嚢ごと固定してしまっても大丈夫です。
ただし、関節の固定や骨折のおそれがある場合は専門家の指示を仰いでください。正しい位置に固定しないと関節がはずれてしまう(脱臼)ことや、骨が曲がってくっついてしまうおそれがあります。
E・・・打ったところを心臓よりも高い位置にあげます。
ケガの程度によりますが、応急処置後数時間で痛みや腫れなどが緩和することがありますが、衝撃の程度や体のどこをぶつけたかによっては整形外科や整骨院を受診したほういいでしょう。特に注意したいのが「骨折」との区別です。明らかに見た目でわかる骨折は、曲がるはずのない方向に曲がっている、骨が皮膚を突き破っているなど「形が変わっている」ものです。しかし、胸や腰など打ちどころによっては見た目で判断ができないところもあり、また、不全骨折など見た目にわからない骨折もあります。
「尋常ではない痛みや腫れ」「体温が上がりなかなか下がらない」といった症状がある場合は整形外科でレントゲンやMRI撮影をし医師の診断をあおぎます。
病院で「打ち身」の診断が下りましたら整骨院での治療も可能です。もちろん、最初から整骨院での治療を選んでいただいても構いません。
※ただし、エコー検査のできる整骨院をおすすめいたします
当院では痛みや腫れの抑制に「ハイボルテージ」という電気治療や皮下出血(内出血)を認めた場合、内出血の再吸収を早めるために「超音波」を使用します。痛みで患部周辺を動かすことができないと、筋肉は徐々に硬くなります。例えば、足首を打ち長く固定すると、足の指やふくらはぎ、膝などにも運動制限がかかり、曲げづらくなったりします。このような状態はさらなる転倒などの「二次被害」を招く要因になります。二次被害防止のため、院長による手技と電気という物理療法の「二刀流」で筋肉が硬くならないようにほぐし運動制限がかからないようにします。
患部を温めたときに痛みがなければお風呂に入っても構いません。お風呂に入ることで血流がよくなり体に酸素や栄養がより取り込まれやすくなり、打ち身で傷ついた筋肉や皮膚の回復が早くなります。痛みが完全になくなるまでは、「冷やし3分」「あたため5分」を交互に数回繰り返すことで炎症緩和と早期回復につながります。
湿布を貼る目安は4時間に1回ペースです。なるべく次の湿布を貼る際は30分位皮膚を休ませてから貼るようにして下さい。これは朝から晩まで貼り続けるとかぶれの原因になるためです。特に注意が必要なのは夜張って朝までつけっぱなしのケースです。このケースはかぶれやすいので湿布ではなく塗り薬に変更したほうが良いでしょう。
また、貼り方は特に制限はありませんが、膝などは貼りづらい部位になりますので、湿布を自由に切って臨機応変に対応していただいて大丈夫です。
こちらに当院おすすめの湿布を記載します!!
キュータッチLxテープ
もし、詳細を知りたい方は当院までご連絡下さいね~!!
打ち身の内出血は青紫色→茶色(赤)→黄色→緑色と変色ながら広がり、外側から少しずつ薄れていきます。2~3週間で消えることがほとんどですが、打ち身の強度にもよります。あたためると血流促進→酸素・栄養が多く取り込まれる→細胞の活性→出血・体液の吸収促進→内出血が早く引く、といわれています。
自分のケガが軽いのか?重症なのか?迷うときがありますよね?自分では「大したことはない」と思っていても案外に深刻な状態になっていることも・・・。
痛みや腫れが長引くときは要注意です。「長引いている」目安としては1週間から2週間、軽度打ち身が完治する期間を基準にしてみてください。骨折、骨化性筋炎、コンパートメント症候群などの合併症を引き起こしていることが考えられます。
また、ケガは早期治療が肝心です。「たかが打ち身」と思わずに病院や整骨院を受診してください。
特に、頭部・胸部・腰部・臀部(骨盤)・関節部分の打ち身はすぐに受診してください。頭部は「脳」、胸部から臀部(骨盤)は「内臓の収納庫」、関節は体を動かす大切なところです。めまい、吐き気、息苦しさ、関節が曲がらない・・・このような症状が少しでもあるようなら必ず受診しましょう。